本の紹介

愛と恋の違い

「より多く愛するものはより多く不幸である」 トーマス・マン恋をしている時人の脳は、恋愛相手に対して批判精神を失くしているそうだ。独りよがりの妄想に逸る恋に比べて愛は厄介だ。愛の対象への心配で、精神的に拘束される。恋をするとハイになるのは、ド…

人生哲学的仕事論

姜尚中氏がドイツ留学時代の友人に影響されたことで、「人生はエンジョイしなければ。どんな時でも人生は楽しめる筈だ」と感じたこと。 「人間関係をビジネスライクなものにはしなかった」と姜尚中氏が語ったことで、聞き手が「松下幸之助氏が、経営者は運だ…

推理小説とは

「美少女」にひかれてつい見てしまった。エマ・ロバーツ。美少女探偵ナンシー・ドリュー [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2008/06/11メディア: DVD購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る叔母のジュリア・ロバー…

カフカについて独断

カフカの小説は時代の空気を先読みしているようだ。何故?冷徹に現実を見据えていたからではないか?カフカの小説はシュールなようで、リアリズム文学と同じに感じる。「うん、現実ってこうだよな」という感覚。「風と共に去りぬ」や「ボヴァリー夫人」を読…

作家逸見辺見庸と元過激派死刑囚の対話

1974年の三菱重工爆破事件に関わった死刑囚の句集が、作家辺見庸が出版社とかけ合った結果、本になった。死刑囚と大学時代知り合いだったという方が、番組の中で語っていたように、死刑囚の信じた思想は「根底に命を大切にする思想ではなかった」にして…

変身を私はこう読む

ある日虫に変身した主人公は、心身障害、病気、認知症など、家族にとって負担になった家族の一員。負担な存在へ変身した家族を、他の家族はどう扱うか?それが、綺麗ごと抜きで描かれていると思う。変身 (新潮文庫)作者: フランツ・カフカ,Franz Kafka,高橋…

科学的思考とは

科学とは、同じ条件で実験をした場合、誰が何回行っても、同じ結果が出なければならない、という厳しいからこそ偉大なもの。迷信とは違うと教えてくれた本。 (セーガン博士が、迷信とされいるものの、例えば前世を記憶して生まれてくる子供達を含む三つを、…

占いを信じますか?

人は弱いから、心の支えとして信じたくなるのではないだろうか。職業の適性、恋愛、結婚などの相性、才能など、望みが叶うかもしれない、という人の欲望を刺激する。統計学的に調べて、夫婦には、互いの出生時の太陽と月に特定の角度を持っていたという傾向…

逆説的反抗者の生と死

私の人生観を大きく変えてくれた本です。著者の田川健三が、アフリカの貧しい人々に「貧しい人々は幸いか?」と聞いたら笑われたというエピソードが書かれてある。(『心の貧しい人々』というのは、曾野綾子氏の解説によると、『自分の貧しさを知ると言う意…

平和を求める祈り

現代に生きる聖書 (NHK人間講座)作者: 曾野綾子出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2000/07/01メディア: ムックこの商品を含むブログを見る2000年に、NHKで始まった「人間講座」。おいら、ビデオに録画して、テキストには、曾野綾子氏のお言葉を一句で…

今さら差別もなにも、勝手にすればだけど

何故フランケンシュタイン博士は怪物の自分を造ったのだろう? 何故神は、神御自身が否定する同性愛者である私をお創りになったのだろう?ゴッド・アンド・モンスター [DVD]出版社/メーカー: アット エンタテインメント発売日: 2000/04/24メディア: DVD クリ…

ジュリアン・グリーンという作家

キリスト教作家として聖なるものを求める心と、同性に惹かれてしまうこの作家が好きでした。 ジュリアン・グリーンに見る「告白」 - マイノリティの告解室 - Yahoo!ブログ ジュリアン・グリーン全集 1 (1)アドリエンヌ・ムジュラ作者: ジュリアン・グリーン,…

機能不全家族

これといって問題もなく、家族円満。な方が珍しいのではないでしょうか。斎藤学の本を紹介してくれたおいらのメンターは、亡くなった御家族のことを、「ああいう生き方しかできない人だったんだな、と思う」と、赦しています。おいらが死んだら、家族に「○○…

ホームレスとしっぽつき家族のノンフィクションストーリー

なかのまきこ 1968年生まれ。1988年より動物と人の共生を考える自由非組織「ひげとしっぽ企画」を主催。獣医師。 おいらの双子の片割れは、アライブの会員。片割れが送ってきた本。野宿に生きる、人と動物作者: なかのまきこ出版社/メーカー: 駒草出…

鬱なり日記 1

川口悠子似のNさん(クリスチャン)お薦めの本。人生を導く5つの目的―自分らしく生きるための40章作者: リックウォレン,Rick Warren,尾山清仁出版社/メーカー: パーパスドリブンジャパン発売日: 2004/06メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 68回この商品を…

動物愛護とは

猫が行方不明。猫が行方不明 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2002/09/21メディア: DVD購入: 1人 クリック: 59回この商品を含むブログ (43件) を見る鳴き声がして追いかけようとすると、逃げていってしまう。おいらは、極悪非道の人間なのか・・…

自分の頭で考える習慣

何故あんなに残酷なことをしてしまったのか、振り返っても残酷な行動をした自分がわからないことがある。その頃の自分は今以上に考える習慣がなかった。「他人の考えにのっとられていないか?」こう自問自答することは、ファシズムを防ぐ一助になる筈。現代…

危機からの一助

金は老化しないばかりか、複利によって増殖する、現実離れしたもの。老化するマネーという使い方はいいのでは?エンデの遺言「根源からお金を問うこと」作者: 河邑厚徳,グループ現代出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2000/02/01メディア: 単行本購入: 15人 …

敬老の日にふさわしい小説

Make the difficult easy and the easy profound. Make the profound interesting and the interesting serious.Make the serious amusing and the amusing even more amusing.むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、お…

英雄より普通の人

ゲドとともに、平和をもたらす腕環を持ち帰ったヒロイン、テナーも、「帰還」では平凡な農園の妻となり、クモとの闘いで魔力を使い果たしたゲドも、魔力はない。二人とも、魔法使いアスペンに魔法をかけられ、ゲドは岩場の端からテナーを突き落とすように命…

ボーイズラブみてえ〜だけど

ブレンダと呼ばれた少年―ジョンズ・ホプキンス病院で何が起きたのか作者: ジョンコラピント,John Colapinto,村井智之出版社/メーカー: 無名舎発売日: 2000/10メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (16件) を見る双生児の一人の少年…

日本の社会保障大丈夫?

民間の保険会社が、医療の現物給付をすることになったら、どうなるんでしょう?老人ホームは想像つくけれど、病院経営は?10年後、あなたは病気になると家を失う―国民皆保険崩壊の真実作者: 津田光夫,三浦清春,寺尾正之,馬場淳出版社/メーカー: 日本経済新聞…

ないものねだり

自分がプログラミングを出来たら・・・「こんなものか」?「難しくてついていけない」?「面白い」なのか?プログラミングの適性に憧れます。Coders at Work プログラミングの技をめぐる探求作者: Peter Seibel,青木靖出版社/メーカー: オーム社発売日: 2011…

消費税高くなる?

年金大丈夫?健康保険大丈夫?という本。だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方作者: 鈴木亘出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2009/01/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 72回この商品を含むブログ (38件) …

ヒーローものはついていけない駄目な自分

図書館の児童室で若い頃読み、途中で挫折した小説。大人の小説ですよね。ゲド戦記 3 さいはての島へ (ソフトカバー版)作者: アーシュラ・K.ル・グウィン,Ursula K. Le Guin,清水真砂子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/04/07メディア: 単行本(ソフト…

あなたの人生の物語

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫) [ テッド・チャン ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 文庫 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 1,036円SFです。死に向っていく娘への母の愛情。人間は皆死に向っていきてく生物だという運命について考…

アウトプットする能力

読んだのに、内容を忘れている。一度聞いたことを忘れない記憶力があれば、復習する時間の無駄にならない。インプットをいくらしても、アウトプットできないお馬鹿。先輩の失敗から学ぶこと、成果を上げている人から学ぶこと、どうしたら上手くいくか考える…

孤独にならない秘訣

老いの才覚にあるように、「こんな私でもお付き合いして下さってありがとう」という謙虚な気持ちを持つ。そして趣味が合わない人とでも、近づいて来てくれる人と付き合う。 人は何故、手が届かない人を待って憧れるのか?向上心にもなっていいかもしれないが…

出版界にグローバリズムはいらない

電子書籍化がもたらす、コンテンツを創る人達の賃金低下。 クリエイティリブを目指す人は、誰もが発表の機会があるネット社会。でもそれが、プロの創作の質を落とすことにならないように。出版大崩壊 (文春新書)作者: 山田 順出版社/メーカー: 文藝春秋発売…

実学のススメ

どれほど倫理学や哲学を学んでも、人間いざと言うときは、よほどの信仰心でもないと、自己保身のために人を傷つけるのが人間の性分ではないでしょうか。例えば、肉親が鬱病になって、明るかった人が人格豹変、「どう接したらいいのか?」倫理学や哲学も吹っ…