愛する人も大切な物もがれきに

「自分が死んだらこの部屋にあるものゴミだな」とは認識していたが、千年に一度の大災害とはいえ、津波はある日突然、自分の大事な思い出の品も、愛する人さえ海へ、波にのんでがれきにしてしまう。

被災された方々の虚無感。文明に守られて日常は忘れているが、これが現実というものなのか。

置かれた場所で咲きなさい

置かれた場所で咲きなさい

著者渡辺和子氏は、2・26事件で、目の前で最愛の父親を銃殺された。渡辺氏が書くように、聖書の言葉「神はその人に耐えられない試練は与えない」と信じることで立ち直れるといいけれど。

「この人はこういう癖、偏りはあるけれど、こういういい面もある」と感じて人とつきあえたら楽しいかもしれない。こういう発想、「人生は残酷で辛い面もあるけれど、興味深く、楽しい幸せな面もある」は精神の健康のバランスをとって生きていくには大切だろう。