女性ホームレス

5年ほど前か、山の手線で、失禁したままで年配の女性が座っていた。もしかしたら、精神障害か、認知症がある方だったのではないか。どうして電車に乗ったのか、連れは居なかった。乗車した人達は無関心だった。女性の向かいに座った息子くらいの年の男性は、時に心配そうな視線を女性に投げていたが。

3年ほど前、近くの24時間営業のマクドナルドで、深夜やりたいことがあった私は真夜中から朝までマクドナルドで過ごした。3、4回、行くと必ず、零時を過ぎた頃から一人でテーブルに突っ伏して、目を閉じていた女性。朝の6時頃になると姿は消えていた。帰る家がないのか。でも、誰も彼女に話しかけなかった。

これ程無関心な他人が、声か電話かメールを積極的にかけてくるのは、人間が商品になるとき。金儲けの対象になる時だ。

パソコン、TV、ラジオなど一人で楽しめる娯楽がなかった時代、夜になると人は、他人の家に寄り合い、もっと、話し合ったのではないのか?これほど、いらない商品を押し売りし、ゴミになる商品を大量生産し、金儲けに必死になったのは、いつからなのだろう?